世界アルツハイマーデーの街頭活動に参加して ~ソーシャル・マーケティング活動として~
2009年以来のシルバーウィーク(秋の大型連休)。幸いにも天気に恵まれ、皆様におかれましては、いかが過ごされましたでしょうか。
(認知症に対する当社の取り組み)
私たちは9月20日、世界アルツハイマーデー(9月21日)にちなんで、全国各地で行われた認知症の理解を広める一斉街頭活動に参加しました。
埼玉県は、大宮駅、熊谷駅、川越駅、東飯能駅でリーフレットを配布、私も大宮駅で、当社職員とともに参加しました。私自身は今年で5回目の参加になりますが、年々配布するリーフレットがすぐに無くなってしまい、認知症に対する関心の高まりを感じます。
私たちはこのような街頭活動を始め、認知症をテーマに様々な取り組みを行っています。
国が進める認知症サポーター育成に関しましては、全職員がサポーターになることを目標に社内の研修を行っていますが、それにとどまらず役職員が講師役のキャラバンメイトになり、学生を含む地域の方々や企業に認知症サポーター養成講座を展開し、認知症の啓蒙活動を行っています。
また、地域密着型事業である「小規模多機能」(春日部市)や「グループホーム」(ふじみ野市)では、認知症(オレンジ)カッフェを2月に1回くらいの頻度で開催し、認知症の方や家族を支援しています。
このような結果として、当社は埼玉県の「認知症サポート企業」に登録しています。
(ソーシャル・マーケティング)
当社は「地域と人を結ぶヘルスケア企業」を目指しており、活動はそれに根差しています。私はこのような活動を「ソーシャル・マーケティング」という概念で捉えています。「ソーシャル・マーケティング」とは、「企業の経済的利益」と「社会の利益」との間に矛盾を生じさせることなく展開され、社会全体の福祉を高めながら利潤も創造するマーケティング活動です。(weblio辞書による)
私の理解では、ソーシャル・マーケティングは、かつての企業の社会貢献活動と見た目は同じでも、意味合いは全く異なります。かつての企業の社会貢献活動は、本業との関係は希薄であり、目標も企業ブランドの向上レベルにとどまっていたように思います。
それに対し、認知症サポーター養成講座やオレンジカッフェは、企業として直接的な利益を生みませんが、「地域と人を結ぶヘルスケア企業」を目標とする私たちにとっては、本業(=在宅介護事業)と一体不可分であり、マーケティング活動そのものであると位置づけています。その根拠は二つあります。
(地域の方々はお客様)
一つ、私たち介護事業者は介護保険制度の中でお金をいただいています。もちろん目の前の介護サービスを提供している高齢者の方は大切なお客様です。しかし財源的にみると、9割は地域の方々の保険料や税金で賄われているのです。民間保険では、お客様は保険料を払っている方です。私たちが、介護保険料を払っておられる地域の方々に様々な活動を行うことは、まさにお客様に対するマーケティング活動です。
(地域包括ケアシステムの「本人・家族の選択と心構え」を支援)
二つ、厚生労働省の地域包括ケアシステムの鉢植えの絵を思い出してください。この中で当社は、植物の葉っぱの「介護」「看護」「予防」、そして鉢の「すまいとすまい方」部分を本業として提供しています。しかし、その受け皿として「本人・家族の選択と心構え」が描かれています。この受け皿がなければ、葉っぱである「介護」や「看護」も枯れてしまい、地域包括ケアシステムは成り立ちません。受け皿と、葉っぱや植木鉢とは一体不可分なのです。
「本人・家族の選択と心構え」部分の支援は主に行政の役割かもしれません。しかし私たちは認知症をテーマに、「本人・家族の選択と心構え」を支援し、「介護」「看護」「予防」とあわせて、出来る限り一体的に「地域包括ケアシステム」の実現に貢献する。これが、私の考えるソーシャル・マーケティング活動です。
平尾雅司





















