福祉の街 社長ブログ

彼のこと ~強い個、強い組織~

 

神戸製鋼で7年連続日本一を果たすなど、日本ラグビー界を牽引してきた平尾誠二さん(以下「彼」)が53歳の若さで亡くなった。私と同姓だが、彼は功績のある著名人であり、私はただの人である。面識があるわけでもないが、たまたま大学の後輩にあたり、何度か花園ラグビー場に応援に行ったことがある。モデルとしてファッション雑誌に掲載されたこともあるが、試合中はやはり精悍な顔つきをしていたように思う。俊敏で足も速く、華麗なステップワークは魅力であった。現役選手を引退しても、自由な発想で監督として大きな功績を残している。またリーダーシップ論はじめ多くの本も著わしている。

 

 母校のカラーでもあるが、彼の考え方は次の2つに集約できるのではないかと思う。一つは個の重視。組織を動かし、成果を上げるためには、自分で考え、判断し、行動できる「強い個」が必要であるという点。もう一つは、「視点を変える」ということ。物事のとらえ方次第で、ネガティブをポジティブに変えることができる。その中には、「時にはどうしようもないことはあきらめる」というようなことも含まれている。関西弁で言えば、「そんなもん、ここまで来たら、しょーないやんけ」というような。(PHP新書:「人は誰もがリーダーである」から)

いずれも、「責任ある自由」が根底にあると思う。

 

 テレビ朝日の報道番組によれば、阪神淡路大震災の時、「自然災害を前にして人間は無力でしかなく、人は現実を受け入れて、前向きに考えていくしかない」というようなことを彼は話していたという。自身の闘病生活でも、そのような気持ちで闘ってこられたのだろうか。

 

 一昨日、当社では中間管理職を対象にした「マネジメント研修」を開講した。私は比較的彼に近い考え方をもって仕事をしてきており、そのようなこともあって研修の冒頭、彼の話をした。彼の足元にも及ばないが、研修は、「一人一人が考えることのできる強い個、強い組織を創りたい」と考えてのことである。今は只々彼のご冥福をお祈りしたい。

 

平尾 雅司