福祉の街 本社

訪問入浴合同研修会 ~山本先生のお言葉~

皆さま こんにちは。 「入浴ラボ」 担当の 小林 です。

12月14日、 「訪問入浴合同研修会」 を開催しました。
当日お越し下さいました 東京大学医学系研究科 教授 の 山本則子先生 より頂きましたお言葉を掲載させて頂きます。
 
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 このたびは訪問入浴研修会に参加させて頂き、ありがとうございました。実際にみんなで訪問入浴をやってみようなんて、なんという斬新な試みだろうと思いました。
 私はこれまでいろいろな国の在宅ケアを勉強してきましたが、訪問入浴という制度は日本以外で見たことがなく、日本が世界に誇れるサービスだと思います。さらに、このサービスが介護保険制度の一環として位置付けられていることに、日本のすばらしさを感じます。これも、安藤会長さまのようなパイオニアの方々が、辛抱強く厚労省と掛け合って実現されてきた賜物と改めて感謝したいと思います。
 デモンストレーションをされたみなさまの実践は、無駄のない高度に洗練された所作が特徴的であり、芸術(アート)的でさえあると感じました。サービス利用者と家族の安全・安楽やくつろぎが大切に追及されており、身体に叩き込まれた所作の一つ一つは、「福祉の街」のそれぞれの事業所が追及し蓄積してきた成果であり財産であることを感じ、心から感銘を受けました。
 ユーモアのある入浴サービスで、お湯でリラックスして笑いでくつろぐことができるなんて、なんて素晴らしいのでしょう。笑いはストレスを軽減し、免疫力を賦活化するパワーがあると申します。介護サービスでそこまでケアしてくれるなんて、誰が思うことでしょうか。ぜひどうか、この方式を世にアピールして広めていっていただきたいと思いました。
 「お風呂魂」という言葉にも感銘を受けました。保清という何気ない支援であっても、利用者さんと家族にとってそれがいかに切実な素晴らしい時間であるかを正確に感じ取られ、そこに価値を置き、魂を込めてケアを提供される姿勢、それを身体に叩き込まれた美しい所作で実現される過程に、素晴らしさを感じました。
 ケアの質を保証するためにはマニュアル化が必要で、マニュアルには根拠が必要です。今後、疑問に思われた点を、研究論文を読んで明らかにしたり、あるいは自ら研究的に取り組んだりすることによって、根拠のある質の高い実践を追求できると思います。研究的な立場でお役に立てそうなことがありましたら、どうぞ声をおかけ頂きたいと思います。一方、科学的な手続きだけでは見出せない、これまでに身体に叩き込まれた所作、体得された知についても、大切にされて頂きたいと思います。
 入浴の中に季節感を盛り込むという取り組みも、高齢者が自分の過去の達成を思い出しエンパワーされる回想法に結びつきます。これも素晴らしいと思いました。
 これからは、医療依存度が高い方、終末期の方などの利用がますます増えると思います。そのような方々の心身の状態把握に配慮し、訪問看護や主治医等と連携されながら、効果的な入浴サービスを展開していっていただけたらと思います。ナースの皆様には、特に、この貴重なフィジカルアセスメントの機会を最大活用いたしましょうと申し上げたいと思います。
 このたびは貴重な学びの機会を頂き、ありがとうございました。みなさまのますますのご発展をお祈りしています。
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訪問入浴サービスを 「世界に誇れるサービス」 と言っていただき、私たちの動きを 「芸術(アート)的」 と評していただく等のお言葉をエネルギーに、これからも 「お風呂魂」 を熱く燃やしていきたいと思います。

ありがとうございました。